Vol.96「夏空にすず風そよぐコンサートⅢ」



皆様こんにちは!堀江トリオの末っ子、堀江詩葉です!

なななんとこの度、3年連続でギャラリー桜の庄兵衛さんでのコンサートが叶います!3兄弟妹はしゃいでおります!

 

今年は、3兄弟妹それぞれに新しい展開のある年となりました。きっと音にも変化が現れているはずです!

 

そんな堀江トリオの演奏を、暑い夏ではありますが、是非聴きにいらして下さい!

お待ちしております!

 

 

8月19日(日)

昼の部13:00開演(12:30開場)

夕の部16:30開演(16:00開場) 

 

★出演

堀江 牧生 チェロ

堀江 惠太 ヴァイオリン

堀江 詩葉 ピアノ

 

★プログラム

ラベル バイオリンとチェロの為のデュオ

モーツァルト バイオリンソナタト長調

サンサーンス ロンドカプリチオーゾ

シューベルト  ピアノトリオ変ロ長調

      他

 

MC 堀江政生 堀江3兄弟妹の父親。朝日放送アナウンサー

現在「おはようパーソナリティ 道上洋三です」のパーソナリティを務めている。



■プロフィール■

 

■堀江牧生 チェロ
1990生まれ。東京音楽大学を経てモスクワ音楽院卒業、ウィーン国立音楽大学卒業後コースにて研鑽を積む。第10回ビバホールチェロコンクール2位、2016年プロコフィエフに捧げる国際コンクールグランプリ(モスクワ)など。関西フィルハーモニー、長岡京室内アンサンブルを始め、キーロフ、トリアッティ等ロシア各地のオーケストラとも共演。関西、モスクワでリサイタル多数。故杉山實、故ギア・ケオシヴィリ、後藤敏子、近藤浩志、ドミトリィ・フェイギン、故ナターリヤ・シャホフスカヤ、ラインハルト・ラツコの各氏に師事。F・ミュレール、J・ベーガー、F・ヘルメルソン各氏のマスタークラスを受講。松方ホール音楽賞、青山財団音楽賞新人賞。2010~2012年度ロームミュージックファンデーション奨学生
。2014~2016年度ヤマハ音楽振興会奨学生。

■堀江恵太 ヴァイオリン
1992年生まれ。大阪府立北野高校123期卒。京都市立芸術大学弦楽選考首席卒業。ウィーン国立音楽大学大学院でライナー・キュッヒル氏に師事し、最優秀(Auszeichnung)で修了。ウィーンでは学内にてプロアルテ管弦楽団のコンサートマスターを度々務めていた。第1回吹田ティーンズクラシックフェスティバルで貴志康一賞。第6回横浜国際音楽コンクール大学生弦楽器部門第一位。第19回高槻音楽コンクール一般の部第一位、併せて高槻市長賞。ジョージア(グルジア)国立トビリシ音楽大学とブラームスの協奏曲を、日本センチュリー交響楽団とメンデルスゾーンの協奏曲を共演。2015年4月、群馬交響楽団ゲストコンサートマスター出演。これまでに、北淳子、松田淳一、ギオルギ・バブアゼ、レオニード・ソロコフの各
氏に師事。2013~14年度公益財団法人青山財団奨学生。

■堀江詩葉 ピアノ
1997年生まれ。4歳より勘場ひとみ氏のもとでピアノを始める。16歳で渡露。ロシア国立モスクワ音楽院付属アカデミーでT.ラーコヴァ氏に師事。最高学年優秀生としてモスクワ音楽院大ホールで演奏。優秀者に送られる赤い卒業証書を授与された。昨年9月からモスクワ音楽院で、エリソ・ヴィルサラーゼ氏に師事。第15回高槻音楽コンクール中学生部門にて優秀賞。同年、第1回吹田ティーンズクラシックフェスティバルで若竹賞、第4回関西ジュニアピアノコンクールA課程にて最優秀賞。2015年ロマン派国際コンクール(ロシア)第2位。同年、全ロシア若い音楽家のためのピアノコンクール’メルズリャコフカ’にて第1位。D.マツーエフらの主催する「(財)若い音楽家」のフェスティバルに出演。
これまでに下田幸二、新見フェイギン浩子の各氏に師事


蘇る青春、堀江一家に感謝                        関口之洋

 

 今年の夏はものすごい猛暑だ。各地で40度を超え近畿でも豊岡や京都が話題になった。

 通常、暑さの表現には猛暑と言うが、今年の夏は猛暑に加えて「ものすごい猛暑」と言った方がその暑さが伝わってくるように思う。そんな猛暑のなか、先輩の南條さんから「コンサートに来ないか!」とのお誘いを受けた。会場の桜の庄兵衛は昨年末には餅つき大会に参加、以前にもクラシック音楽を聞いたことがあり、なによりも古民家で落ち着いた雰囲気が他では味わえない魅力がある。夏の1日、暑気払いの軽い気分で出掛けた。歴史を感じる日本家屋の板壁に白地に墨の案内板が一目を引いた。『夏空にすず風そよぐコンサート』一見した瞬間、汗が少しひいたように感じた。

 

 この日の公演は、堀江三兄弟妹のトリオ。チェロ、バイオリン、ピアノの三重奏で、既に過去にも出演をされていて今回が3回目だ。驚いたのはMC(司会者)がプロのアナウンサーと言うこと。どこかで聞いたような声だな、と思っていた矢先に、堀江三兄弟妹のお父さんで、ABCのアナウンサー堀江政生氏であることが分かった。

 

 長男の堀江牧生氏はチェロ奏者として国内外で活躍。東京音楽大学を経てモスクワ音楽院を卒業、その後はウィーン国立音楽大学大学院修了後コースも卒業して各地で演奏、日本国内やモスクワではリサイタルも多数開催されている。

 次男の堀江恵太氏は京都市立芸術大学弦楽選考首席卒業、オーストリアに留学してウーン国立音楽大学大学院でバイオリンを学び最優秀で終了。また、数々のコンクールで第1位で賞を受賞している。

 末っ子で長女の堀江詩葉さんは若干16歳で渡露、ロシア国立モスクワ音楽院付属アカデミーでピアノを学び最高学年優秀生に選ばれた。また幼少より数々の賞を受賞されている。3人揃って輝かしい経歴をもつ極めて優秀なお子様たちである。今回の3人揃っての演奏会は、海外で活動中の恵太氏がウィーンから、詩葉さんはモスクワから夏休みで帰国、3人が揃うことで実現したファミリーコンサート。

 

 この日の演目は長男牧生氏の作曲の「ドリア調の主題による変奏曲」で、次男恵太氏とのデュオから始まった。チェロの重厚な音色が演奏が終わったあとも深く浸透していくように思えた。3人による三重奏では、シューベルト「ピアノトリオ変ロ長調」が演奏され、アンコールでは、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチョーゾ」が満席の熱気に包まれていた。彼ら3人が音楽の道に進んだのは父の希望があったから。長男の牧生君には3歳の頃にチェロを学ばせ、次男の恵太君にもやはり3歳でバイオリンを、末っ子の詩葉ちゃんにはピアノと父が楽器も選んで学ばせたそうだ。政生氏はその理由を「成長して大人になったら、土日の自由な時間に音楽が楽しめたら素晴らしいと思った」そうだ。

 

 実は私にも3人の子供たちがいて、政生氏と同じように音楽のある人生は楽しいに違いないと考えて、小学校から強制的にピアノを習わせた。ところが、中学生になると2人の男の子はサッカーに興味が移り、かろうじて長女1人が大人になってもピアノを嗜んでいるぐらい。音楽好きだった私は、青春時代に作詞作曲をしたこともあり、家族で音楽が出来れば楽しいだろう。と一度は思い描いた夢であった。そんな夢を堀江一家は実現されているのだ。素晴らしい家族だ!

 

 会社をリタイアしてからここ数年、クラシック音楽を生で聞く機会が無かった私は、久しぶりに今回の演奏を聴いて「音楽は良いな」と改めて思った。国の登録有形文化財である古民家『桜の庄兵衛』で聞く音楽は格別。長年にわたりお世話をされてこられた奥野ご夫妻。そして、活動を陰で支えてこられた地域の仲間たち。来年の4月には記念の100回公演を考えているそうだ。